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隠れ脱水と交通事故リスク

今年の夏も猛暑が予想されています。夏の高温多湿下では、熱中症のリスクが高まります。2025年6月1日施行の改正労働安全衛生規則により、熱中症対策が義務付けられました。事業者には、より安全で健康的な職場環境の維持が求められています。熱中症を引き起こす原因はいくつかありますが、今回はその一つである「隠れ脱水」について確認していきます。

1.熱中症を引き起こす隠れ脱水に注意!

夏場の車内は、エアコンを停止するとすぐ高温になってしまうという経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。暑さ指数(WBGT)※1は熱中症予防を目的に提案されたものですが、これが28を超えると熱中症リスクが高まります。車内はエアコン停止の15分後に暑さ指数が危険レベルに達することもあります。※2 一方で、エアコンが効いている車内でも自覚のないまま脱水症状になってしまうことがあります。これを「隠れ脱水」と呼び、熱中症につながるため注意が必要です。運転中は、トイレなどの心配から水分摂取を控えてしまう傾向があります。また、体感温度が下がっているため、喉の渇きを感じづらくなります。これらは隠れ脱水を招く要因となります。隠れ脱水になると、体内の水分不足により血液の流れを悪化させ、熱がこもりやすくなります。その結果、体温が下がりにくくなり、熱中症のリスクが高まります。

※1暑さ指数(WBGT)=熱中症指数とは 熱中症の危険度を判断する値として気温、湿度、日射・輻射の周辺熱環境を考慮した指数 出典:環境省「熱中症予防情報サイト」/暑さ指数とは?https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt.php

※2出典:一般社団法人日本自動車連盟JAFユーザーテスト「真夏の社内温度」https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-tesr/temperature/summer

2.隠れ脱水に気付くには

気がつかないうちに脱水症状が進むと、熱中症につながります。それだけでなく意識障害などで重大事故を起こす可能性がありますので、できるだけ早めにその発症に気付くことが重要です。初期症状が出た場合や、その他体調に異変を感じたら、すぐに運転を中止し、医者にかかる、ためらわずに周囲に助けを求める、などの対応を行ってください。

~隠れ脱水の主な症状~

【初期】・集中力・記憶力・認知機能の低下 体がだるく感じる 肌がべたつく ふらつく

【中等度】・頭痛、胃のむかつき

【高度】・意識障害や痙攣

隠れ脱水症のチェック方法 1.手の親指の爪を逆の指でつまむ 2.つまんだ指を離す → 離したときに、爪の色が白からピンクに戻るのに3秒以上かかると脱水症を起こしている可能性が高い

出典:厚生労働省「働く人の今すぐ使える熱中症ガイド」https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001088384.pdf

3.隠れ脱水を防ぐために

こまめな水分・塩分の補給:喉が渇く前に意識的に水分補給を心がけましょう。目安は1~2時間に100~200mlで、水分と一緒に塩分の補給をすることも大切です。スポーツドリンクや経口補水液は、水分と塩分を同時に補給ができるのでおすすめです。利尿作用のあるコーヒーや緑茶などカフェイン入りの飲料は避けましょう。

適切な休憩:疲労を感じる前に、1~2時間に1回、15分程度の休憩を取りましょう。疲れていなくても、早めに休憩を取ることが大切です。休憩時には、車外に出て軽いストレッチをしたり、体を動かしたりすることも有効です。

特に高齢の方は、体温調節機能が低下しているため注意が必要です。なお、運転中の体調の変化は気づきにくいため、ウェアラブル機器※3によるアラート通知を利用することも有効です。

夏場は、これらの点に注意して隠れ脱水を防ぎ、安全な運転を心がけてください。

※3SOMPOリスクマネジメント(株)熱中症管理サービス『みまもりふくろう』https://www.sompo-rc.co.jp/services/view/184

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