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令和5年の交通事故発生状況の特徴と対策

警察庁公表の「令和5年における交通事故の発生状況について」によると、全体の交通事故件数はここ数年の減少傾向から増加に転じました。交通事故死傷者数(以下、死傷者数)においても「自動車乗車中」、「歩行中」及び「二輪車・自転車利用中」のいずれのケースでも増加しています。今回は交通事故件数の増加要因と、最近深刻化している自転車運転者の法令違反状況について考え、日頃の運転時に気を付けるべき点をまとめます。

1.交通事故の発生状況とその特徴

令和5年中の交通事故件数は307,930件となり、前年より7,091件の増加となりました。死傷者数は368,273人となり、前年より9,062人増加しました。これは対前年比でみて19年ぶりの増加となります。死傷者数の内訳を「状態別」でみると、すべての項目で増加していますが、なかでも「歩行中」(約6%増)と「自転車乗車中」(約3%増)において顕著な傾向が見られます。交通事故件数、死傷者数の増加要因として主に交通量の増加が考えられます。今回公表されたデータのうち、総交通量を示す「自動車走行キロ」の数字は、前年比で約2.4%増加しました。これは新型コロナウイルス感染症が令和5年5月に5類感染症に変更されたことも背景にあると思われます。また、「歩行中」「自転車乗車中」の死傷者数増加が特徴的な点については、コロナ禍を経て生活様式が変化したことなどが影響しているものと考えられます。

2.自転車運転者の法令違反状況

5月は新入生が通学にも慣れてくる頃です。安全確認がおろそかになる自転車通学者も増えるかもしれません。いわゆる「新しい生活様式」の実践例にもなった自転車利用ですが、その年齢層別の死傷者数をみると、15~19歳の中高生世代で特に大きな数字になっています。また、自転車利用中の交通違反が最近深刻化しているのが実態です。従来より一定の違反行為を繰り返す自転車運転者に対して自転車運転者講習制度※の運用が行われてきましたが、去る令和6年3月には違反に対し反則金を課す「青切符」での取り締まり導入を含む道路交通法改正案が閣議決定されました。自転車運転者の主な法令違反は、「前方不注意」「安全不確認」などの安全運転義務違反が大半です。特に傘差し運転やスマホ・イヤホンを使用しながらの運転等については、政府広報による注意喚起もなされています。

※危険な違反行為(15類型)を3年以内に2回以上繰り返した自転車運転者(14歳以上)は都道府県公安委員会の命令により、「自転車運転者講習」を受講しなければなりません。

3.自転車との事故を避けるためのポイント

【見通しの悪い場所】 急な飛出し/出会い頭の衝突に備え、徐行や「止まれ」標識での一時停止を遵守する。

【生活道路】 路地からの自転車飛び出しに備え、スピードを落として通過する。

【交差点右左折時】 横断自転車の有無を確認し、特に左折時は自転車巻き込みに注意する。

【歩道・路側帯の横断時】 直前で一時停止し、左右の安全と自転車の有無を必ず確認する。

【接近・追い越し時】 自転車との安全な間隔を保ち、十分な間隔をとれない時は徐行・一旦停止で安全を確保する。

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